会長挨拶

会長挨拶

(一社)日本リモートセンシング学会
会長 岩崎 晃

会長挨拶 この度、日本リモートセンシング学会の会長に就任いたしました。大変光栄なことであり、その重責に身が引き締まる思いです。Landsatが打ち上げられたのが1972年、その有用性を鑑み本学会が設立されたのが1981年になりますが、この間に着実にリモートセンシングが市民権を得てきました。これまで学会の礎を築き、発展させてこられた諸先輩方の歩みを引き継ぎ、会員の皆様と一緒にリモートセンシングのさらなる発展を目指すべく、全力を尽くす所存です。
内閣府では昨年、宇宙産業ビジョン2030が制定され、リモートセンシングに対する期待が高まっております。東日本大震災をはじめ、多くの災害現場においても、リモートセンシングは欠かせない技術となりつつあります。とりわけ、ドローンに代表される無人飛行機は新しいプラットフォームとして大きな広がりを見せています。同時に、オープンサイエンスやビッグデータなど、大量のデータを利用する代表的な分野としてリモートセンシングが注目されており、今年度の政府の施策でも新しい機軸が見られるところです。このような新しいリモートセンシングの時代を迎えるにあたり、産官学の交流の場である本学会が重要な役割を担うと期待されます。横断的な総合技術の強みを活かして社会に貢献し、人材を育成することは、本学会の使命と考えます。
3年後に40周年を迎える本学会を見据え、粟屋前会長が主導して将来の姿を検討してまいりました。これまでに、若手会員とのワークショップを通じて学会への意見を集約し、将来を検討する部会(未来部会)による議論を経て、3つの柱を定めたところです。第1は「日本リモートセンシング学会の価値創造」です。さまざまなリモートセンシング手段が利用できるようになる中、認知度向上を目指した広報を行うとともに、さらなる普及活動を進めていきたいと思います。第2は「しなやかな学会の運営」です。従来の運営は理事会が担っておりましたが、理事の任期は2年であるために長期的な施策を講じることが容易ではなかったと感じております。このため、長期的視点から活性化を目指す体制を整え、他の学術団体との連携も含め、社会変化に応じた組織を構築するものです。第3は「若手の活躍の場の創出」です。これは、当該分野の若手が活躍できる場を整備するとともに、次世代の研究者を育成することを目的とします。今後、特に注力すべき活動を明確にし、短期的および中長期的な計画を策定しますが、会員の皆様との対話を密にしていきたいと思います。
我が国は少子高齢化に直面し、世界はますますグローバル化しています。地球温暖化に伴う気候変動も喫緊の課題です。このような混沌の中、新しい価値を見つけることは容易ではありませんが、Society5.0やSDGsなどの包括的なコンセプトに示唆がありそうです。会員の皆様にとって有意義な情報交換の場となり、充実した活動を展開できる環境を提供できるよう、戦略を練りたいと思います。そのためにも、会員の皆様の意見や成果発表が学会の発展に欠かせません。リモートセンシングの可能性のために集まった多様性を持つ会員の英知を活かして、課題に挑戦できれば幸甚です。皆様からの変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。